植物と時間が、肌をつくる
蔵前の工房で、少量ずつ丁寧に仕込む植物性スキンケア。
2019年の春、蔵前の賃貸工房でThornblend Lineは始まりました。最初の商品はローズヒップ化粧水一本だけで、知人への手渡しから始めました。当時は処方の知識も設備も不十分で、最初のバッチは分離してしまい、全量廃棄しました。その失敗がきっかけで、乳化の仕組みをゼロから学び直し、半年後に現在の処方の原型ができました。工房の窓から見える隅田川の光が、季節によって変わるように、肌のケアも季節に合わせて変わるべきだという考えが、このブランドの出発点にあります。
2021年の秋、富良野のラベンダー農家・田中農園を初めて訪問しました。それまで仲介業者から購入していた精油が、産地で嗅ぐものとまったく異なることに気づいたのが、直接調達を始めたきっかけです。同じ年に、岡山のローズヒップ農家とも契約を結び、翌年からは和歌山の梅農家との取引も始まりました。産地を訪れるたびに、農家の方々が天候や土壌について話してくれる内容が、処方の見直しに直接つながっています。植物は毎年同じではないので、製品も毎年同じである必要はないと考えています。
一度のバッチは最大200本。それ以上は製造しない
処方は6月と12月に見直し、ラベルに製造月を記載
富良野・岡山・和歌山の農家と直接契約、仲介なし
すべての容器は医薬品グレードのガラス瓶を使用
フェノキシエタノール0.3%以下の防腐剤最小化処方
2019年創業から全バッチを手書きノートに記録
まず、スターターセットから。
セットを見るローズヒップは、バラ科の植物の実から採れるエキスです。ビタミンCの含有量が高いことで知られていますが、スキンケアに使われるローズヒップエキスの実際の働きは、ビタミンCだけではありません。産地、収穫時期、抽出方法によって成分の構成が変わり、肌への作用も異なります。
続きを読む →日焼け止めには大きく二種類あります。紫外線を化学反応で吸収するタイプと、物理的に散乱させるタイプです。後者がいわゆるミネラル日焼け止めで、主成分は酸化亜鉛または酸化チタンです。どちらが優れているというわけではなく、それぞれに特性があります。
続きを読む →化粧品の品質は、製造規模と無関係ではありません。大量生産と少量製造では、防腐剤の必要量、在庫の回転速度、品質管理の方法が異なります。どちらが優れているという話ではなく、それぞれの製造方法に合った品質管理の考え方があります。
続きを読む →4つの質問に答えると、今のあなたの肌状態に合った商品をご案内します。

白石 奈緒、京都の調香師のもとで5年間植物蒸留を学んだのち、東京・蔵前の小さな工房でThornblend Lineを立ち上げた。以前はフランス・グラースの香料会社で原料調達を担当し、ラベンダーやローズの産地を直接訪れた経験が、素材選びの基準となっている。2019年の創業以来、バッチごとに配合を手書きで記録し、季節ごとに処方を見直している。休日は奥多摩の山道を歩き、野草の香りを確かめることが習慣になっている。「素材が正直であれば、肌は応えてくれる」という考えのもと、現在も一人で全工程を担当している。